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[第 1 話 ] 初めての診療
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時は明代中期。徐(じょ)侍郎の屋敷で大奥様の誕生日の祝宴が開かれる。実は息子の嫁選びも兼ねており、大勢の良家の子女がお祝いに訪れていた。父の代わりに贈り物を届けに来た杭允賢(こういんけん)は徐府の庭にあった鉄皮石斛という珍しい薬草を見つける。そこへ見知らぬ男が現れ、侍女の紫蘇(しそ)に刀を突きつけ、薬草を寄こせと要求。允賢はその男が毒に当たって危険な状態であると見て、解毒を施す。
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[第 2 話 ] 医術にかける思い
44分
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家訓で禁じられている医術で患者を救った允賢は、父に厳しく叱責され医書を焼かれても、医術への情熱は冷めずにいた。しかし允賢が処方した薬が誤っていたため、患者は体調を崩してしまう。落ち込む允賢に、祖母は薬王菩薩への参拝を提案する。紫蘇を伴い訪れた永慶庵では、住職の静慈(じょうじ)師太が貧しい病人を受け入れていた。効き目のない治療を見かねた允賢は、つい口を出してしまう。
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[第 3 話 ] 偶然の再会
45分
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于東陽(うとうよう)夫人の止血に成功した允賢は、静慈師太の甥・鄭斉(ていせい)とともに永慶庵へ戻ることに。しかし何気ない一言から鄭斉を怒らせてしまい、荒野で置き去りにされる。だが馬は恐怖から暴走。そこへ徐府で命を救った男が偶然通りかかり、允賢からもらった鉄皮石斛を使って馬を落ち着かせる。于夫人を助けられたことに心からの喜びを感じた允賢は、立派な医者になろうと思いを強くする。
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[第 4 話 ] 優しさが招いた苦難
46分
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永慶庵に行き、兄である朱祁鎮(しゅきちん)と会うはずだった朱祁鈺(しゅきぎょく)(郕王)は、皇太后の謀を拒んだために軟禁されてしまう。允賢は徐侍郎の息子との縁談を辞退して、徐侍郎と父・杭綱を激怒させてしまう。于夫人に伴われ外出した允賢は徐夫人に遭遇。縁談が流れたことを意に介さない夫人は、允賢に自分の不調を訴え対処法を尋ねる。医術を施すことを家族に禁じられている允賢は断るものの、是非にとせがまれる。
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[第 5 話 ] 囚人の病
44分
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徐夫人を誤診により死に至らしめたかどで順天府の牢に入れられた允賢は、徐侍郎の差し金で病人ばかりの房に移される。允賢は囚人たちの病を治療すべく、できる限りの処置を施し、家族に薬の手配をするように伝えてほしいと獄吏に頼む。しかし、欲深いだけの獄吏はその約束を反故にする。そんな中、重症だった囚人が息絶える。そして允賢は目の前の命を救うことができず、自責の念に苛まれる。
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[第 6 話 ] 冤罪
44分
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徐夫人の死についての最終審理が順天府で始まった。太医院の院判を務める程十三(ていじゅうさん)は、保身のために允賢にすべての責任を押しつけようと画策し、徐夫人の使用人が偽証したことで允賢の立場は危うくなる。そこへ王(おう)淑人が允賢を救うべく証言に来るものの、程十三の甥であり太医でもある程村霞(ていそんか)の主張が受け入れられ、徐夫人は允賢の誤診によって死亡したという判決が下されようとした。
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[第 7 話 ] 兄と弟
46分
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放免されて屋敷に戻った允賢だが、2人を死に追いやった罪悪感から部屋にこもり読経の日々を送る。允賢のことが気になる祁鎮はお忍びで杭府を訪れ、徐侍郎が允賢への腹いせで、牢の給仕係をたたき殺したと紫蘇から聞かされる。腹立たしい思いを抱えたまま、祁鎮は皇太后に軟禁されている弟の祁鈺を密かに訪ね、皇太后との確執の理由を話し、祁鈺に自分と皇太后の間に立ってくれるよう頼む。
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[第 8 話 ] 男装の医者
43分
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静慈師太から鄭斉が幼くして母を亡くしたことを聞いた允賢は、鄭斉から詫びの品として贈られた鍼のお礼に、鄭斉の好物を作って届ける。その頃、黄河流域では大規模な洪水が発生し、数万の住民が家を失って流民となり、その一部が永慶庵にたどり着く。允賢たちは飢えに苦しむ人々を受け入れるが、多くの人が疫病を患っていた。允賢は女性であることを隠すために男装して診療に当たる。
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[第 9 話 ] 病と偏見との戦い
45分
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黄河で発生した水害が人為的に起こされたものだとして、朝議の場に実行犯とされる地方の役人らが引き出された。彼らの口から、首謀者は皇太后だとの証言が出たことから、皇太后は窮地に追い込まれる。一方、永慶庵で男装をして病人の治療に当たっていた允賢は、恵民薬局の医者・万寧(ばんねい)の一言から、女性であることがばれてしまう。事実を知った病人たちは態度を一変させ、允賢にきつい言葉を浴びせる。
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[第 10 話 ] 深夜の往診
44分
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疫病の終息により、城門の閉鎖が解除される。允賢が観音菩薩と呼ばれて噂になっていると聞いた父の杭綱は、永慶庵から娘を連れ帰り部屋に軟禁する。杭綱は徐家との一連の揉め事や、今回の観音菩薩の噂が皇太后の耳に入り、自分たちが譚(たん)一族だと気付かれることを恐れているのだ。ある日の夜、允賢の部屋の窓から祁鈺が侵入する。祁鈺は今すぐ疫病にかかった母の診療をしてほしいと允賢に頼む。
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[第 11 話 ] 縁談
44分
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被災地復興の監察使任官をめぐり、皇帝と皇太后が対立する。表向きは、祁鈺を選ぶという皇太后の意見に折れた祁鎮だったが、裏で手を組む弟の任命は意図したとおり。杭綱は異例の出世を果たすが、やっかむ徐侍郎らに「観音菩薩」と称される允賢のことを揶揄され、娘を嫁がせる決意をする。允賢は祁鈺からの求婚にどう返事をすべきか心を決めかねていた。一方、娘を嫁にやろうとする父の意志は固い。
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[第 12 話 ] 雪の大晦日
45分
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兄の祁鎮に「結婚の約束をした人がいる」と打ち明けた祁鈺は、元宵節に灯籠を見に行くよう助言される。早速、祁鈺から誘いが届き、うれしさを隠せない允賢。時は大晦日。宮中では年越しの宴が催されていた。しかし子がないことを巡り、祁鎮と皇太后が諍いを始める。立腹して宮中を出た祁鎮が見たのは、粥を配る允賢の姿だった。大雪の中、杭府の前で座り込む祁鎮に、允賢は食べ物と酒をふるまう。
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[第 13 話 ] 辞令
44分
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允賢との待ち合わせ場所に、ようやく現れた祁鈺。2人は灯籠の下で将来を誓い合う。しかし、そんな2人の姿を目にした祁鎮は、自分の想い人が弟の恋人であったことを知り深く落胆する。その頃、娘の汪美麟(おうびりん)を祁鈺に嫁がせたい汪(おう)国公や皇太后は允賢の存在を知り、秘密裏に抹殺しようと企てていた。そして杭綱は急に杭州への辞令が下され、即日任地に赴くことになった杭一家は船に乗り込む。
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[第 14 話 ] 特別な女子
45分
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杭一家が襲われたという知らせに絶望を隠しきれない祁鎮は、皇后の励ましを得て事件の首謀者を突き止める決意をする。一方で祁鈺は、生きる気力をなくして病に伏せてしまう。運よく生き延びた允賢の父は譚家の再興を諦め、母親とともに故郷へ帰ろうと考える。その頃、江南のとある街では川べりの舞台で芝居が上演され、観客が芝居を楽しんでいた。ところが急に観客が川を指さして騒ぎ出す。
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[第 15 話 ] 医食同源
47分
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一命を取りとめた杭允賢(こういんけん)は、自分を救ってくれた旅芸人一座のまかない人として働くようになる。ある日、允賢は座員の体調に合わない料理を出して王道士を怒らせてしまう。一方、皇宮では汪国公が皇太后に対し、万が一、郕王が回復しなかった場合を考え、皇帝に世継ぎを作らせるよう進言する。自分の膳に春薬が混入されたと知った皇帝・朱祁鎮(しゅきちん)は真相を問いただすべく皇太后の元を訪れる。
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[第 16 話 ] 再び都へ
43分
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病人との対話の大切さなど、王道士から数多くのことを学んだ允賢は、仲間にも恵まれ診療や料理に充実した日々を送っていた。しかし別れた家族や愛する朱祁鈺(しゅきぎょく)に会いたい思いは強まるばかり。死んだはずの自分が再び現れると皆に迷惑なのではと都に戻る勇気が出ない允賢に王道士は自らの悲しい過去を明かし、「後悔するな」と諭すのだった。そして旅芸人の一座に別れを告げた允賢は都へ向かう。
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[第 17 話 ] 医婆の仙術
43分
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皇太后を診察するため、“医婆の允(いん)”と身分を偽り参内した允賢は、触診と問診から皇太后の病は癭病(えいびょう)だと断定する。しかし気性が激しい皇太后には病であることを伏せ、薬膳を食べさせることに。おいしい薬膳の数々に、皇太后は気をよくする。数日後、允賢は皇后を叱りつける皇太后の姿を目にする。さまざまな症状の原因が皇太后の神経質な性格にあると考えた允賢は、皇太后に怪しい仙術を施す。
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[第 18 話 ] 愛する人との再会
43分
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鄭斉(ていせい)が皇帝だと知った允賢は驚愕する。そこへ皇后の計らいで祁鈺が現れ、允賢は祁鈺と涙の再会を果たす。2人の親密さを目の当たりにし、動揺を隠せない祁鎮だったが、皇后に諫められ2人の結婚を後押しすることに。郕王の母・呉(ご)太妃は死んだはずの允賢が自分の目の前に元気な姿で現れ、しかも皇帝と皇后が允賢と息子を結婚させようとしている事実に衝撃を受け、気を失ってしまう。
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[第 19 話 ] いざ太医院へ
44分
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呉太妃に結婚を反対された允賢と祁鈺。母の意に沿うため祁鈺は允賢に対し、結婚後は診療を控えるよう求める。允賢はそんな祁鈺に怒り、激しく抵抗する。允賢の医術への情熱を尊重したいと思う祁鎮は、允賢に太医院の院判・劉平安(りゅうへいあん)への弟子入りを勧める。しかし劉は、太医になる才能のある者しか弟子にしない主義だった。そこで允賢は太医院の試験を受けるという一大決心をする。
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[第 20 話 ] 弟子入り
43分
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試験で程十三(ていじゅうさん)の嫌がらせを受け、窮地に立たされた允賢。それを見かねた劉院判は試験をやめさせ、その場で允賢を自分の弟子にすると宣言する。ついに宮中の女官となった允賢。祁鎮は允賢を六品の司薬に封じ、住まいとして長寿殿を与える。祁鎮の自分に対する思いを察した允賢は、その足で皇后の元を訪れ、自分の心にいるのは祁鈺だけであり、祁鎮には不埒な心を抱かないと誓う。
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[第 21 話 ] 祁鈺との和解
44分
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酸乳を使って異国の王妃の治療に成功した允賢は師匠の劉平安に認められるようになるが、允賢を毛嫌いする程村霞(ていそんか)には憎しみを抱かれるようになる。そんな時、母が仮病であったことを知った祁鈺が允賢を訪ね、これまでの態度を詫びる。祁鈺の理解を得て、医術への志を新たにする允賢。手を取り合って互いを見つめ合う2人の姿を目の当たりにした祁鎮は、苦い思いに駆られるのだった。
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[第 22 話 ] 許嫁への疑念
43分
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宦官や宮女を診療するため御薬房を拡張してほしいと祁鎮に進言した允賢。祁鎮は早速朝議にかけるが、大臣たちは皇帝を誘惑する不埒な者の進言だとして猛反発する。呉太妃は允賢に対する怒りから吐血し、祁鈺も旧知の親兵から允賢と兄・祁鎮がただならぬ関係にあると聞き、心を痛める。允賢の元を訪れた祁鈺は、祁鎮と允賢の仲を疑う発言をしてしまい、その言葉に允賢はショックを受ける。
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[第 23 話 ] 皇帝の本心
45分
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祁鎮が計画していた汪国公の暗殺は、決行直前で中止となる。自分の短慮によって、皇后を傷つけたことに落ち込む祁鎮。そんな祁鎮を慰めようとする允賢に、祁鎮はついに胸に秘めていた想いを打ち明ける。その翌日、允賢の元に家族が都に戻ったという知らせが入る。再会と允賢の出世を心から喜ぶ父と祖母だったが、娘が郕王との結婚のために都を離れ、郕州へ行くと知った父だった。
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[第 24 話 ] 薬膳書
43分
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義母の誕生祝いに于(う)家の屋敷を訪れた允賢は、都で話題になっている薬膳書の存在を知る。聞くと、その著者はなんと程十三だった。薬膳書の内容を見た允賢は自分の草稿が盗用されたことに気づき、程十三に抗議する。しかし、そこで口にした言葉がきっかけとなり、譚復(たんふく)の孫であることがばれてしまう。譚復のせいで子を流産したと思っている皇太后は、その深い恨みを允賢に向ける。
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[第 25 話 ] オイラトの朝見
43分
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皇太后が病に倒れたことで窮地に陥った汪国公は、祁鈺に起死回生の望みを託すため、娘の美麟(びりん)を使って祁鈺の抱き込みを図る。美麟は祁鈺の孝行心を煽り、太医に皇太后を診療させることに成功。そんな時、オイラトからエセンが使節団を率いて朝見にやってくる。しかし祁鎮はエセンの不遜な態度に激怒。エセンが引き上げようとしたその時、重病で伏せっていたはずの皇太后が現れる。
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[第 26 話 ] 黒いささやき
44分
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オイラトとの交渉が失敗したことで臣下の信頼を失った祁鎮は、允賢の励ましを受け再び立ち直る。祁鎮は允賢と祁鈺に結婚の詔書を与えようとするが、皇太后に阻まれ2人の結婚は再び白紙に戻る。そんな折、明軍がオイラト軍との戦いに苦戦しているとの知らせが届く。権力の拡大を目論む東廠の長官・王振(おうしん)は、皇帝自ら出征する「親征」で皇太后の打倒を目指すよう祁鎮に進言する。
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[第 27 話 ] 祁鈺の一大決心
44分
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杭一族を救うため、汪美麟との結婚を願い出た朱祁鈺(しゅぎぎょく)。允賢を傷つけまいと秘密裏に事を進めるが、杭允賢(こういんけん)を疎む王振が結婚の事実を知らせてしまう。祁鈺の屋敷を訪ねた允賢は着々と進められる婚礼の準備を目の当たりにし、衝撃を隠せない。そして屋敷からの帰路、祁鈺と将来を誓い合った清河橋で足を止める。水面に愛する祁鈺の姿が浮かび、その姿を追いかけるように允賢は川に落ちてしまう。
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[第 28 話 ] 出陣
44分
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汪国公が杭綱(こうこう)を陥れた証拠の書簡を手に入れた皇帝・朱祁鎮(しゅきちん)は、朝議で厳しく汪国公を問いただす。しかし、オイラトの策略だと主張する汪国公に大臣らは味方し、祁鎮は孤立する。そこへ太原陥落の急報が入り、事態は一変。祁鎮は自らの親征を宣言し、祁鈺を監国に据え親征中の留守を委ねる。一方、美麟に家族や皇后の安全と引き換えに自決を迫られた允賢は、意を決して毒蛇の入った籠のふたを開ける。
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[第 29 話 ] オイラトの罠
44分
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オイラトを討つために自ら軍を率いて出陣した祁鎮は、順調に兵を進める。それまで勢いづいていたオイラトは、親征軍の攻撃に恐れをなし、あっさりと撤退していく。しかし軍医として同行した允賢や将軍の樊忠(はんちゅう)は、順調すぎる展開に胸騒ぎを覚える。悪い予感は的中し、突然オイラトの奇襲攻撃が始まる。挑発に乗った祁鎮は、無謀な行軍で敵を追いかけ、エセンの罠にはまっていく。
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[第 30 話 ] 捕虜となった皇帝
44分
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オイラトの捕虜となった祁鎮は自責の念から、生きる意欲をも失う。そこへ程十三(ていじゅうさん)が現れ、祁鎮や皇太后に対する恨みをぶちまけ、必ず復讐すると言い放つ。その頃、朝廷にはエセンから身代金50万両を要求する知らせが届く。祁鈺はエセンの要求に応じて兄を救うべきだと進言するが、大臣らは国庫が尽きたとして猛反対を受ける。皇后は私財をなげうって皇帝を救おうとする。
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[第 31 話 ] 新たな命
43分
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祁鎮がオイラトで捕虜となったため、新帝として祁鈺が即位することとなった。よりどころを失った祁鎮の妻・銭(せん)氏が、虐げられながらも無事に祁鎮の子・見深(けんしん)を出産すると、祁鈺は見深を皇太子に立て、「兄が戻ったら帝位は返上する」と宣言する。一方、オイラトに連行された允賢は、医術で民を救い、信頼を得ていた。その頃、新帝即位で目論みの外れたエセンは北京への侵攻を決意する。
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[第 32 話 ] 草原に現れた観音菩薩
44分
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エセンの妹・トブハが狂犬病にかかった。オイラトの巫女によると、つむじが2つある者の心臓を飲ませれば治るという。該当する明兵に刀が向けられ一時騒然となるが、允賢が自分が治してみせると名乗り出る。犬の脳髄とゴキブリを使った允賢の治療は功を奏し、トブハは無事に快方に向かうものの、今度は允賢が過労で倒れてしまう。允賢の顔を改めて見たエセンは、允賢が観音菩薩だと気付く。
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[第 33 話 ] 憎き者との再会
43分
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允賢が女だったと知り、怒る明兵たち。説得を試みようとする皇帝は自らの過ちの大きさに口をつぐむが、「皆を明に連れ帰る」と宣言し、兵や允賢を奮い立たせる。トブハ姫の相手を命じられた允賢は、程十三と顔を合わせ驚愕する。程十三が允賢を殺害するようエセンに訴えると、エセンは允賢を妹から遠ざけようとする。すっかり元気になったトブハは允賢に懐き、同時に初恋に目覚めていた。
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[第 34 話 ] エセンの激しい想い
42分
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ハーンがエセンの不在に乗じて宴を開き、祁鎮の目の前で允賢を意のままにしようとする。允賢は屈辱より死を選ぼうと自分の喉に刀を当てる。宴席は騒然となるが、寸前のところでエセンが駆けつけ、全員の前で「允賢は自分の女だ。今後一切手を出すな。」と宣言してその場を収める。その後、允賢に専用の幕舎を建てさせて住まわせるが、允賢はエセンの訪問にそなえ、反撃用の薬草を用意する。
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[第 35 話 ] 再起した祁鎮
43分
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九死に一生を得た祁鎮を連れ、オイラト軍は殺戮と略奪を繰り返しながら北京城に到達する。明の民や兵士の苦難を目の当たりにした祁鎮は、ようやく生への意欲を取り戻し、自分の手で民を守ろうと決意する。その頃、宮殿では出征を明日に控えた祁鈺が、允賢を思いながら月を眺めていた。そこへ美麟が現れ、自らのつらい胸の内を吐露する。情にほだされた祁鈺は、ついに美麟と床を共にする。
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[第 36 話 ] 祁鈺の怒り
44分
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雷に打たれ意識を失ったエセンを助けるため、允賢は捨て身の治療を施す。治療の甲斐あって無事に一命を取りとめたエセンは北京への侵攻が失敗だったことを悟り、允賢や祁鎮を人質にしたままオイラトへと撤退する。その頃、都では、死んだはずの允賢の姿を戦場で目にした祁鈺が大激怒する。允賢を追い詰めたのが皇后・美麟だったと知った祁鈺は、美麟を直ちに廃そうとする。
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[第 37 話 ] 白雁に託した想い
44分
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トブハの手引きで川の水面越しに允賢と再会した祁鎮は、食糧を十分に蓄えたら逃亡しようと允賢に持ちかける。後日、エセンは求婚を意味する白雁を允賢に贈るが、允賢はすぐに空に放ってしまい、エセンを落胆させる。一方、北京では祁鈺と汪国公が祁鎮の救出をめぐり言い争う。祁鎮が無事に帰還したら帝位を返上するつもりの祁鈺だが、汪国公の説得を受け徐々に気持ちが傾いていく。
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[第 38 話 ] 明兵の団結
44分
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エセンを怒らせた允賢は砂金の採集場に送られ、重労働を強いられる。食べ物もろくに与えられず、厳しい寒さに耐える日々だったが、捕虜営では祁鎮を中心に明兵が団結力を深めていた。12月になり、オイラトにも初雪が降り始める。祁鈺の元にも允賢の無事が伝えられ、早く救出したいと気が焦る祁鈺だったが、美麟の懐妊が判明し、孫(そん)皇太后に「美麟を大切にせよ」と念を押される。
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[第 39 話 ] 再び捕虜に
44分
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雪の中、逃亡を決行した朱祁鎮(しゅきちん)たちだが、オイラトの追っ手に捕まり引き戻されてしまう。エセンは怒りをあらわにして祁鎮を八つ裂きにしようとするが、杭允賢(こういんけん)の涙ながらの訴えに心折れる。そんなエセンに対し允賢は、結婚に応じる意思があることをほのめかす。喜んだエセンはさっそく祝いの宴を開こうとするが、妖女との噂もある漢人の女をタイシが娶ることに、オイラト人たちは難色を示す。
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[第 40 話 ] 誓いの杯
44分
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允賢が逃亡を企てていると知ったエセンは、助言を求めにラマ寺の大師を訪ねる。エセンは帰りに允賢の幕舎に行き、日の出を見に行こうと誘う。本気で自分に嫁ぐ気があるのか尋ねるエセンに、允賢は「そのためにオイラトに残った」と答える。結婚式の当日、2人は誓いの杯を交わした直後、允賢以外は皆、酔い潰れて眠ってしまう。その隙に逃げだそうとする允賢の前に、黒装束の人物が現れる。
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[第 41 話 ] 命懸けの帰京
44分
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都への帰路、允賢と祁鎮は吹雪に巻き込まれ、はぐれてしまう。倒れていたところを朝鮮からの隊商に救われた允賢は、機転を利かせて捜索を依頼し、祁鎮は九死に一生を得る。お礼に隊商の人々を医術で救い、感謝される允賢。祁鎮を狙う刺客から身を守るため、夫婦を装い都へ向かう2人。だが、道中では錦衣衛による厳しい検問が実施されており、見ると役人の手には2人の似顔絵が握られていた。
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[第 42 話 ] 帝位の行方
45分
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祁鎮は静慈(じょうじ)師太らに護送されて帰京することに。武官の石亨は武力による政権奪取を提案するが、祁鎮は朱祁鈺(しゅきぎょく)が自ら譲位すると信じ、正々堂々と都入りする。街は祁鎮の帰りを待つ人で溢れていた。目と足が不自由になっていた銭太上皇后も祁鎮のもとに駆け寄るが、喜びのあまり倒れてしまう。その頃、太上皇后の屋敷では皇太子の朱見深(しゅけんしん)が汪皇后の侍女に連れ去され大騒動になっていた。
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[第 43 話 ] 祁鈺と孫皇太后の溝
46分
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祁鎮と允賢の親しげな様子に疑惑を深めた祁鈺は勅命を下し、允賢を宮中に迎え入れる。祁鎮の復位を阻むために呉(ご)皇太后が起こした事件を知った孫(そん)皇太后は、呉皇太后を厳しく叱責する。母を守るために割って入った祁鈺を戒めようとする孫皇太后だったが、これまで従順だった祁鈺は一変、孫皇太后の言葉をはねのける。苛立ちを押さえきれない祁鈺に、美麟(びりん)は跪いて父・汪(おう)国公の罪を詫びる。
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[第 44 話 ] 悪い噂
44分
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祁鈺は祁鎮を軟禁する一方で、允賢を貴妃として冊立することを決め、いずれは汪皇后を廃するつもりでいることをこっそり允賢に打ち明ける。それを立ち聞きした汪皇后は、密かに允賢を排除しようと、允賢の貞節にまつわる悪い噂を流す。その噂に心を乱す祁鈺の前で、汪皇后は允賢をかばい、善良で懐の深い皇后を演じてみせる。その姿に騙された祁鈺は、汪皇后への信頼を深めていく。
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[第 45 話 ] 皇后の企み
45分
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允賢が再び高熱を出して寝込む。祁鈺は小馬子(しょうばし)の進言で允賢を見舞い、自身の非を認めて詫びた上で、允賢が祖母に会いに実家へ戻ることを許可する。その頃、宮中では祁鎮の軟禁は孫皇太后の指示だという噂が流れていた。罪を着せられたことに怒った皇太后は祁鈺を責め、退位させると脅す。美麟のとりなしでその場は収まったが、茶を飲んだ皇太后が突然、痙攣を起こして倒れてしまう。
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[第 46 話 ] 開きゆく心の距離
44分
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どうしても祁鈺を許すことができない允賢。しかし「太上皇のためにも陛下と仲直りを」と侍女に忠告され、自らの気持ちを押し殺したまま、従順な妻として祁鈺に仕えることを決意する。そして允賢は、父や祖母、共に捕虜となった仲間たちの力を借りながら、祁鈺に知られないように、幽閉中の祁鎮を陰から支える。そんな時、かつて反目したはずの孫皇太后の侍女が、允賢を訪ねてくる。
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[第 47 話 ] 民を見捨てた皇帝
46分
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またもや都で疫病がはやり始めた。宦官にも感染者が出たため、祁鈺は汪皇后や呉皇太后とともに宮中の池に浮かぶ小島へ避難することに。謹慎中の允賢も島に向かうが、皇后が手配した宦官により舟が池に沈められてしまう。幸い、偶然通りかかった医女に助けられたものの、祁鈺らに愛想を尽かした允賢は疫病対策に追われる太医院へ向かう。その疫病は、かつてオイラトの医者から教わったものだった。
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[第 48 話 ] 懐妊の裏で
45分
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允賢は懐妊と疫病終息への貢献を賞され、聖旨により皇后に次ぐ皇貴妃となる。允賢の懐妊に喜びを隠せない祁鈺だったが、允賢から「舟を沈め、私を殺そうとするのは皇后しかいない」と聞かされ、首謀者の捜査を命じる。だが皇后は自分への疑惑を払拭できるよう、父である汪国公と手を組み、裏から手を回していた。その一方で、允賢の懐妊に苛立つ皇后は、允賢を殺すための新たな陰謀を思いつく。
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[第 49 話 ] 因果応報
44分
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エセンとの交渉を終えた祁鎮が帰還する頃、祁鈺は吐血し倒れる。胃炎との診断が下されるが、一向に回復の兆しはない。治療を進めるうち、汪皇后が允賢に飲ませようとした金剛石の粉を、祁鈺が飲んでしまったことが原因だと判明する。うろたえた皇后は、允賢に自分の所業を告白した上で、祁鈺を救ってほしいと懇願する。しかし治療法も見つからないまま、祁鈺の体力は日に日に衰えていく。
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[第 50 話 ] 愛しい人
43分
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景泰7年の大晦日、祁鈺と允賢、呉皇太后と祁鎮夫婦は初めて一緒に家族団らんの時を過ごす。しかし呉皇太后が祁鎮に嫌みを言い、允賢を罵倒したため、激高した祁鈺が吐血し宴はお開きに。深夜、允賢が宮殿の外で雪を見ていると、そこへ祁鎮が現れる。2人は雪の中、新年を祝う花火を見て、出会った当初、共に大晦日を過ごしたことを思い出し語り合う。そして祁鎮はある言葉を雪に書く。
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